初版:2007/01/19
改定:2007/01/20
ロッカー密着誘惑責め 旧版:前編
密着してくる由香。少年は、淫らな躯から逃がれられない。
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ver 01.01
何もヌルヌルを処理するのは、トイレの個室で無くてもいいのだ。ちょっとプライバシーを確保出来る場所さえあれば。ここなら、今は誰も来ない。少年は、がらんとした体育用具室を見渡した。二つに折りたたまれた卓球台が、収納ロッカーから出しっぱなしだが、予想通り人気は全く無い。
「ふふっ」
突然現れた手に、首根を捕まれて引きづり込まれる。一瞬の早業だった。
「やっぱり、来たわね」
(・・・まさか・・・この場所まで読まれていたなんて・・・)
あろう事か、狭すぎるロッカーの中へ少年は連れ込まれていた。とても人が入れるような大きさはでは無いのに。
「奥方向には広いわよ。でも横幅はこんなに狭いから、普通は入ろうなんて思わないよね」
実際、中にいるにもかかわらず、この狭い幅の空間に二人揃って入れるとはとても信じられなかった。
「ふふっ。全く、動けないでしょ」
(・・・む・・・胸が、当たって・・・)
抱き合うように向かい合わせの状態で、少年はロッカーの奥にまで横向きに連れ込まれていた。あれだけ、触らないようにしてきた、由香の淫靡な体に全身がピッタリくっついてしまっている。早く、ここから逃げ出さなくては。
「だ・め・よ」
狭いロッカーの中で由香の躯に押し潰されるように、全身をくるみ込まれてしまう。前後方向には全く身動き出来ない。横方向へカニ歩きをするのががやっとの狭さなのだ。逃げ出すためには、横に動くしかない。だが、すかさず脚の間に沙織のムッチリとした脚が差し込まれる。動こうとしても、自分の脚を、由香の素晴らしい脚へなすり付ける事にしかならない。これでは、横方向へも脱出することが出来ない。
「うふふっ。そんなに慌てて、一体どうしたの」
無邪気に聞いてくるが、これは今までより更に一段上の誘惑で少年を堕とそうとしていると見て間違いない。そんな手に乗るものかとは思うのだが、何しろ逃げられない。
「由香はまだ、な〜んにもしていないわよ、ね?」
トイレの個室の時と同じように、由香が少年を篭絡しようとしている。それも由香からは手を下さず、少年自ら堕ちるのを待っている。
「それにぃ、どうしてここに来たのぉ」
由香から逃れるためだった。どの個室に隠れようとしても、何故か由香が現れるのだ。
「あら、まだ判ってなかったの」
一体どうやって個室に忍び込んでくるのか、見当も付かなかった。
「違うわよ。私のいるところにぃ、つい、来ちゃうのよねぇ」
絶対にそんなことは無い。姿だって見ていないのに。ただ、どうやって先回りするのかは判らないが、どの休み時間も彼女の淫技から逃れることができないでいる。
「フフ。そのうちぃ、嫌でも判るわよぉ」
会話をしているだけでも、あそこがムズムズしてしまう。由香の傍にいるのは危険だ。
(・・・理性がまだある内に、早く・・・)
力を込めて逃げようとするが、二人の身体を足した厚みよりもロッカーの幅の方が狭い。由香に密着された状態では、身体を捻ることさえ叶わない。
「ね!。二人だとピッタリでしょ」
(・・・これ以上由香の躯に触れていたら駄目だ・・・)
文字通りのピッタリだった。幸いにも由香がスレンダーなのと、その蠱惑的な肉体の弾力のお陰で辛うじてロッカーの中に入れたのだ。何しろ、後頭部がロッカーの仕切に当たっているにも関わらず、すぐ目の前に反対側の仕切が見える。丁度ヒト一人が、カニ歩きでやっと入れるような、このロッカー。そんな空間に二人が重なり合って入っている。この状況は、窮屈などという生やさしいものではない。
「だから、二人が協力しないと抜け出せないのよ」
そこに二人重なって入っては呼吸さえ満足に出来ない。
(・・・狭い・・息が・・・)
「まだ、出してあげないわよ。フフ。ここから、無事に出られるかしらぁ」
魂を融かすような由香の甘い声が狭い空間に響き渡る。
「由香とここに入ったら、もう元の体ではいられないのよぉ」
妖しい声が少年を包み込む。
(・・・このままでは・・・由香に・・・させられてしまう・・・)
由香が息を吸うたびに、少年は後の仕切に身体を押しつけられる。どちらかが息を吐いて、体の厚さを少なくしていなければならないほどの狭さだった。いくら由香がスリムな腰つきであっても、要所々はボリュームタップリだった。ガッチリ少年に食い込んだ由香のタップリとした腰骨が少年を壁に固定し、彼女の豊かな胸はムッチリと潰れながらも、その弾力で少年の胸を左右から壁に押さえつけていた。一人なら横歩きで簡単に出られる筈のロッカーは、今や完全な牢獄と化していた。
「こんな時間だもの。ここには誰も来ないわよ」
密閉度の高いこの空間では、由香が息を吐くたび、少年はそれを吸うことになる。熱い息だった。
「由香の躯、いっぱい味わってね」
否応もなく密着している由香が呼吸するだけで、少年の身体はまるで愛撫されるようにマッサージされる。何をしていなくても、きつく抱きしめているかのように感じる由香の身体。豊満なその胸が少年を圧倒していた。
「タップリ触れて、嬉しいんでしょう」
まだ何もされていないのに、由香の胸元から立ち上る彼女の芳香が少年を狂わせる。彼女が身動きする毎に、彼女の香りが小さな密室に放出される。今や、由香の蠱惑的な体臭が密室に充満していた。これからの行為を予感させる香りが、少年の理性を覆い尽くしてゆく。そして、少年の目には、別に服が乱れたりしたわけでも無いのに、由香の素肌がくっきり光り輝いているのがハッキリと写った。
「あら、もう興奮しているの」
この狭いロッカーの中では、お互いの横顔しか見られないというのも刺激的だった。差し込む格子状の明かりでうっすら見える素肌、暗がりには由香の唇だけが濡れたように光っている。
「まだ、何もしていないのよ」
少年の反応は筒抜けだった。下腹部が密着している状況では、分身が鎌首を持ち上げただけでそれと判ってしまう。
身を捩っても無駄だった。なんとかロッカーに納まっていられるのは、彼女のしなやかな体のお陰だった。とても入りきらないと思われる二人の腰は、彼女の引き締まった臀部が強力なクッションとなって、なんとか仕切の間に二人して挟まってているのだ。左右に腰を捩ろうとしても、その度に彼女の臀部が仕切り板との間で果たす弾力感が、ダイレクトに自分の腰に伝わってきた。
「そんなに動いちゃっていいの?」
とにかく、身動きするたびに彼女の部位の素晴らしさを味わされてしまう。上半身を動かそうとすれば、自分の胸の上で彼女の豊かな双乳が更に潰れる。滑らかく張り付くかのようにピッタリつぶれたその乳は、少年が動くほど滑らかな変形を行って逆に少年を責め立てた。身動きすればするほど由香の身体の素晴らしさを味わう結果になった。
「じっとしていても無駄じゃないかしら」
その通りだった。例え体を動かさなくても、呼吸を完全に止めることは出来ない。そして、呼吸をするというのは息を吸って吐く事になる。その度に、濃密な由香の香りを吸い込まされ、また由香が吐き出した吐息は狭いロッカー内で循環する。そればかりか、吸ったり吐いたりするためには肺が大きくなったり小さくなったりしなければならない。必然的に、肺を納めている胸囲も大きくなったり小さくなったりする。つまるところ息をするだけでも、由香の魅惑的な二つの膨らみによる淫らなマッサージを胸に受け続けるのだ。
「私の胸って、みんなが触りたがるのよ。揉みしめたときの反撥感が堪らないんだって」
そんな由香の言葉に、益々少年の性感が刺激されてしまう。
「やっぱり、そうなの」
由香は、少年のどんな些細な反応も見逃さなかった。少年の分身からの脈動が変化するだけで、彼の反応を的確に読み取ってしまう。
「息が荒くなってきたわよ」
その通りだった。先ほどから興奮が止まらない。媚薬でも入っているのではないかと思われる由香の香りに染まりながら、そのために作られたとしか思えない由香の天然物によるマッサージを受け続けて、呼吸が速くなってきていた。しかし、少年が荒く息をする度に、由香の躯を更にはっきりと全身に感じてしまう。由香の体が自然に発する誘惑の循環にどっぷり入り込んでいた。
「フフ、私達の息がぴったり合ってきたわね」
いつの間にか、吸う・吐くが丁度逆転したリズムが、寸分の狂いもなく二人一緒になっていた。
「こうなるとね、普通の倍は感じやすくなるのよ」
狭いロッカーのせいだった。この狭さで呼吸を行うためには、二人同時に息を吸うことは出来ない。ここにいる限りは自然と、呼吸のリズムが一緒になってしまう。少年に仕掛けられた罠が閉じつつあった。
「ふふ。ねっ?」
「はうっ」
少年は大きく喘いだ。不思議なことに、由香も少年の喘ぎに合わせて言葉を発している。ここでは、自然とそうなるのだった。抵抗しても、無駄だった。
「ちゃんと、わかったかしら」
「・・・」
息を吸い込むタイミングで、由香から言葉を注ぎ込まれる。何故か、耳で聞いているのではなく、由香の言葉を飲み込まされているような気がした。つまり、これが彼女の言っている二倍の感じ方なのだろうか。
「お返事は?」
「ひゅっ」
胸を強く圧迫され、無理やり返事のような息を吐かされてしまう。由香はタイミングよく呼吸に合わせて会話を勝手に成り立たせていた。こんな会話のやり取りは少年の意図したものではなかい。しかし少年は、完全にシンクロした二人の呼吸に言葉を奪われていた。
「はい、でしょ」
「ひゅぅ」
彼女の手が、少年の股間で何かしようとしている。少年の方が少しだけ背が高かった。そのせいでガードしようにも、手を十分に下まで降ろせない。脇の下に由香の肩が潜り込んでいるので、どうしても少年の手が下に下ろせないのだ。少年の首から下は、柔らかな由香の肉塊に包み込まれていた。彼女は、そこまで見越して少年をここへ連れ込んだのだろうか。
ククン
「いいの?そんなに大きくしちゃっても」
限界まで大きくなった分身を脚に感じた由香は、少年を煽り立てるように悩ましく囁く。
「ただでさえ、こんなに密着しているのに。どうなっても、知らないわよ」
勃起に柔らかな肌が当たっているのに、それ以上何も出来ない。少年の下半身の自由は、由香に握られていた。
「ふふ、犬みたいに腰を振りたいの?」
思わず焦れた少年が腰を動かそうとするが、腰を動かす余地は無かった。由香に股間を押し付けているにもかかわらず、前後の壁に二人が挟まれている状況では、全く動かせないのだ。ちょっとでも擦ることが出来れば、敏感なあそこが、どんなに気持ちよくなることか。でも、自分では動けない。
「思いっきり擦り付けてみたいんでしょ」
(・・・擦り・・付け・・たい・・・)
カクカクと、腰が前後動を求め始る。しかし、腰ががっちりと噛み合っているこの状態では、ヒクつく腰は一ミリも動かない。これでは、単にあたっているだけだ。肌であそこをなすられる、気持ちののいい感覚を得ることが全く出来ない。
「逝きたいんでしょ。自分から、いっぱい擦りつけながら、逝きたいのよね」
(・・・逝きたい・・逝きたい・・・逝きたい・・・)
「でも、このままじゃ逝けないのよ」
(・・・逝かせて・・・)
なおもジタバタする少年を、由香はがっちりと逃がさない。
「無駄よ。私の躯そのものを、タップリ味わいなさい」
二人とも動いていないのに、じんわりと汗ばんでいた。
ロッカーの内部に立ち込める、妖艶な彼女の香り。いまやその香りが狭いロッカー内に充満していて、皮膚から浸透するかと思うぐらいの濃厚さになっている。更に息をすればするほど、その香りが体内にまで染み込んでくる。液体のような由香の香りが、ロッカー内の少年を溺れさせ始めている。
イソギンチャクに絡め取られた魚のように、少年は由香に捕らえられていた。
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管理人:鷹巣 椎茸