※ 本作は、とろとろ 氏 「千蟲姫エリヴィラ」への二次創作です。 |
なお、本話は作成中です・・・。
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知覚が鋭敏になって、衣擦れの音さえ聞こえてしまうぐらいになっていた。
制服1枚を素肌の上に直接身につけた由香の躯は、妖艶さを最大限に発揮していた。何しろたった一枚の生地が、由香の素肌の上を川の水のように流れてゆく。特に乳房の周りに、呼吸に合わせてサラサラと押し寄せては引いていく衣の流れがはっきりと見える。生地は絶え間なく流れてゆくのに、逆にその下に隠された見事な双球の輪郭が、クッキリと浮かび上がる。圧倒的な量感を誇る由香の魅惑的なオッパイが、服の伸縮などものともせずにその存在を誇示していた。
『ほうらぁ。もっと、触ってぇ。もっと、良く見てぇ』
(・・・やわらかい・・・あんな風に・・・弾んで・・・)
由香の胸から立ち上るのは、石鹸の香りだけでは無い。由香そのものの素晴らしい香りが、胸元から少年の顔へと吹き上げられてくる。その匂いを嗅ぐと、どうしても、もっとももっとその香りを良く確かめてみたくなってしまう。そして、妖しい香りを吸えば吸うほど、狂おしいまでの衝動が胸にわき上がってくる。
(・・・もっと・・・良く見たい・・・)
『フフッ。もっと奥まで、見たいのね』
(・・・凄い・・・なんて・・・淫猥な・・・眺め・・・)
頭の上から、由香の声が降ってくる。少年の顔は、すっかり由香の胸元に捕らわれていた。クッキリ覗く、由香の胸。呼吸と共に、変形する見事な丘。そしてその上を愛撫するかのように制服が流れていく。そんな光景を、超至近距離で目撃しているのだ。
『さぁ、もっと、いいのよぉ』
少年の理性をグズグズに溶かす由香の囁き声が、甘く耳に絡み付く。
(・・・もっと・・・触りたい・・・)
たった一枚の薄い生地という唯一の障害を取り除いて、更に禁断の領域へ近づこうとしかけた少年を、激痛が襲った。
ぐっきいっ
「ほら、由香も揃ったんだから、早く食べなさいよ」
由香の胸から外れない右手を、とうとう沙織に見られてしまったらしい。少年は、骨が外れるかと思うような強さで左腕を沙織側に引っ張られた。わわ、見られちゃう。手の中のブラジャーを見られないよう、右手を由香の胸へ、より強く押し当てる。
「ぁっ、ぅうんっ」
その途端、由香が妙に艶めかしい呻き声をあげて見せた。
「・・・」
凄まじい殺気を左から感じて、少年は凍り付いた。撲殺か?蹴殺か?。だが、信じられないことに、瞬殺されなかった。今の沙織は、礼儀正しい猫の皮を被り通すつもりらしい。
「妹さんも待っているわよ。ほら。由香もおなか空いているみたいだし、早く食べよ」
無理にしおらしくしているのは、何故なんだろう。チラチラ見やる視線の先からすれば、エリヴィラを気にしているのか?。二人は知り合いではないのだから、どちかというとエリヴィラを少年の妹だと思っている為なのかもしれない。しかし、沙織がいくらしおらしい振りをしているといっても、無理やり顔に貼り付けた笑顔は余計に怖かった。でも今は、まだ右手を由香の胸から離すわけにはいかない。
「お姉様、大丈夫ですよ。何かに忙しいみたいですから、私が右手の代わりに食べさせてあげますわ」
(何かって事は無いのに!)
由香は当然ながら、彼女が少年をそうせざるを得ない状況に追い込んだことなど、全く説明しなかった。そればかりか、まるで少年自らの意志で行っているかのように「何か」などと抽象的に言って、余計な誤解を生じさせようとしている。少年は、今や由香が仕掛けた罠に、自分がどっぷりと浸かってしまった事を実感した。
「はい、あーん」
少年に食べさせようと由香が身を乗り出すと、余計右手にその胸がムニュンと押しつけられる。余りに禁断な感触に、思わず意識が一瞬飛んでしまう。
「ふふ、どうしたのぉ?ほら、あーん」
食べさせる気は更々無いのに、まるで沙織に見せつけるようにして、由香は少年の口の傍で料理をちらつかせる。
「どうして食べられないのかなぁ。何か気になることでもあるのかな?」
ヤバイ。とにかくヤバイ。少年の本能が警報を発していた。
「ふふっ。由香、手伝ってあげるわよぉ」
(・・・ああ・・・息を吹き掛けないで・・・)
それなのに、耳元で熱い息を吹き掛けながら話しかける由香の口に、いつの間にか意識を持って行かれてしまう。
「何がそんなに気になるのぉ?」
(・・・ムニュンって・・・手の中で・・・オッパイが・・・)
「さあ、正直に、言ってご覧なさい」
少年の目をその瞳に妖しく捕らえたまま、由香は魅惑的な声で語りかける。少年が感じている事を、そのまま素直に言いなさいと。隣りに沙織がいるのに、少年の口は快楽に対して正直になりつつあった。
「ほら、早くぅ」
(・・・言うものか・・・言っちゃ駄目だ・・・)
少年の意識が盛んに警告を発するものの、ねだるように艶めかしい由香の声に、そんな理性は風に吹かれるようにかき消されてしまう。
「ねぇ、言ってぇ」
「手・・・手が・・・」
甘ったるい由香の言葉に、つい口が動いてしまう。
「手が?」
(・・・手が・・・気持ちいい・・・なんて・・・言わない・・・)
「お手々がどうしたのかしら」
由香は更にグイグイと胸を少年の手に押しつけてくる。ご褒美の感触を直接少年の手に、言葉以上に雄弁な方法で教え込んでいた。
「ふふ。ちゃんと言えたら、いっぱい、ご褒美あげるわよ」
(・・・手に・・・ご褒美・・・いっぱい・・・)
「手が・・・気持ち『ブボ』」
それ以上、突然物理的に喋れなくなった。
「ほら、手が使えないんなら、そう言いなさいよ」
少年の口に、由香が料理を突っ込んでいた。
「私も手伝ってあげるから、早く食べなさいってば」
ピンク色に靄の掛かった頭に沙織の言葉が響く。朦朧としながら口を動かそうとするが、ちゃんと咀嚼出来ない。
「もう、何やっているの」
やっと少し由香の妖しい束縛から逃れ始めた少年は、沙織が左手で料理を付き出していることに気付いた。そんな角度で口の中に料理を無理矢理入れられても、とても食べられない。
「お姉様、それでは食べられませんわよ」
「な、何よ」
「こうして、食べやすいように渡してあげなくては」
「ちょっ・・・」
由香は右手に持った料理を、少年が食べやすいように彼女の口で小さく千切って差し出してきていた。右手を自由に使える由香と、少年を右手で掴んでいるので左手しか使えない由香とでは、明らかに由香に分があった。
「さあ、召し上がりなさぁぃ」
「あ〜『ん?』」
(グイッ)
自覚もせず由香の言葉に従わされかけていた少年は、沙織に再び強く引き戻される。
(グイッ)
由香も手をこまねいてはいなかった。左手で、沙織と同じように少年を自分の方へと引き寄せる。
「そんなに引っ張っちゃ駄目じゃない」
「お姉様、由香は支えてあげているだけですよ」
二人の力は拮抗していた。
(ススッ)
しかし、技では由香の方が上手だった。
少年の脚の上に、由香の脚が乗ってくる。そのまま、脚を少年の内股に擦り付けるようにして由香の脚が内側に滑り込んできた。
「いいですわ。由香は引っ張ったりしません。自分から、お好きな方向を向いて下さいねぇ」
「えっ?」
当惑する沙織を余所に、少年の体が右へ、由香の方へと向いてゆく。由香の脚が少年の右足をどんどん引き寄せるに連れ、自然と上体がそれにあわせて由香の方に向いてゆく。だが沙織は、テーブルの下のそんなカラクリには気付かない。沙織と反対側を向いてゆく少年の姿に、動揺していた。由香はもう手で引っ張っていないのに、少年がどんどん沙織から離れてゆく。
「イタタタタ」
「お姉様、そんなに強く掴んでは駄目ですわ」
「そんな。だって・・・」
少年の目の端に、少し涙目になった沙織の姿があった。
(・・・沙織・・・)
「さあ、いっぱい食べちゃいますよぉ」
今や少年は由香と真っ正面に向かい合っている。そして、由香は目の前で妖艶に微笑んでいた。次々繰り出される由香の企みによって、少年には、考える暇が全く与えられない。