※ 本作は、とろとろ 氏 「千蟲姫エリヴィラ」への二次創作です。 |
なお、本話は作成中です・・・。
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明るい声が少年を救った。振り返った少年の目に、更に艶めかしくなった由香の姿が飛び込んできた。風呂前と同じ制服姿なのに、どうしてこんなに艶やかに見えるのだろう。確かに上気した肌や、蠱惑的な瞳もその一因だ。しかし風呂の前と後とで、何かが決定的に変わったような気がする。風呂を上がったばかりの由香は、明らかに妖艶度を増している。ただそれは、単に更に艶めく肌の光具合のせいだけでは無いと思う。ただ、官能の世界に浸りきった少年の頭では、それが何なのかはっきりと判らない。
「ご免なさぁ〜い」
そんな状態の少年には、頭を下げる由香の姿さえ、自分を誘惑してきているように思えてしまう。
(あ!)
一瞬だけど、彼女が身をかがめた瞬間に、胸元から二つの白い膨らみが丸々見えた。
駄目だ…。どうしても思考がそんな方向に走ってしまう。
「・・・(じぃっ)・・・」
いや、決して妄想のせいだけではない。お辞儀をしながら、悪戯っぽく下から少年を見つめる彼女と、目がしっかり合ってしまった。絶対これは、由香が意図的に見せつけているんだ。
「先に食べちゃうつもりなんですか?」
スッと少年から目を外すと、由香は沙織に向かって問いかけた。由香の声が艶っぽいせいで、普通に聞けば夕食のことだと思う質問も、まるで何か別な意味合いが有るように思えてしまう。
「お姉様にはかないませんけれど、独り占めは良くないと思うんです」
(夕食、の話だよね)
どことなく怪しい雲行きの話に、少年の警戒心が呼び覚まされる。
「由香だって、頑張ったんですよぉ」
人差し指だけ途中で折曲げた手を、中空で妖しく動かしてみせる。
(ビクッ)
少年の左腕を掴んでいた沙織が、途端に身を強ばらせる。一体、由香の手つきにどんな意味があるんだろう。
「フフフフフ」
由香は、不思議な手つきを止めなかった。
「それなのに、お姉様ったら最後にズルイですわ」
沙織の様子を少年越しに窺いながら、由香がたたみ掛ける。今や、沙織はそっぽを向いたまま身を強ばらせたままだ。
『はい』
耳元で囁く由香にゾクッとさせられながら、手渡された素晴らしい手触りの品を見て少年も硬直した。
(こ、これって)
『そうよ。バスの中で、散々見てたでしょ』
身動きを忘れた少年の右隣りへ、滑り込むようにすかさず由香が収まった。手にした黒いレースの滑らかさに加え、彼女の柔らかな躯もまた、自分にピッタリとくっついて来るのを体に感じる。少年の自由を奪った一瞬の隙を逃さず、妖艶な誘惑者はあっという間に絶好の体勢を確保してしまった。
『まだ、乾かなくってぇ』
(・・・・・・こ、これ…ブラジャー・・・・・・)
『ね、全然乾いていないでしょ』
興奮でじっとり汗ばんでしまった手では、これが乾いていないかどうかなんてサッパリ判らない。
「お姉様?体がどうかしたんですか。ふふ。まだ、火照りが抜けないんですよね」
手にした品に悩む少年を余所に、由香は沙織にも更なる追い打ちを掛けている。
ぎゅっ
沙織が少年の左腕に身を預けるようにして、なんとかその体を支えているようだった。まるで沙織は背骨が無くなったみたいに、グンニャリと少年の隣で柔らかくなっていった。
(沙織?)
だが、由香は少年に余計など一切考えさせない。
ぴとっ
由香の手が少年の手にピッタリと重ねられた。
『深く考えることは有りませんわ。ほらぁ』
深く、どころか、何にも考えられなくなった。
(ぐにっ)
少年の手の中に、由香の乳房が膨れかえる。いや違う。いつの間にか由香の手が、少年の手を自分の胸へと導いていた。
『ね、下着付けてないのが判るでしょ。ブラウスも、何にもしてないのぉ』
そうなんだ!!!!!。
同じ制服姿なのに、何かおかしいと思っていた。それは、このせいなのか。肌の上に制服の生地がたった1枚。だから、全身のラインがクッキリと浮かび上がって、それでこんなに蠱惑的に見えるんだ。
チャリ
よくよく覗き込めば、由香の胸元にアクセサリーが掛けられているのが見えた。
チャリンッ
由香がクスクス笑うと、アクセサリーも胸元で細かく震える。いや、アクセサリーだけではない。由香の胸が全体で震えていた。そうか、ブラで押さえていないから、本来の形そのままで自在に弾むんだ。少年の目の前で、魅惑の塊が身を震わせてその素晴らしい存在を誇示していた。ブラが無いので、襟元からかなりの面積の生乳を眺められる。そうだ、さっき由香が屈んだときもチラリ見えた。押さえられていないから、ブリンプリンした乳が丸見えなんだ。
『いいのよぉ。もっと中を見てぇ』
興奮を抑えられない少年を、由香が更に焚き付ける。下着を着けていないせいか、彼女から立ち登る香りが全て胸元から放散されているようだ。思わず胸元に近づけた少年の顔に、芳しい香りが吹き付けられるように絡みつく。制服を一枚脱げば、その下は裸姿にアクセサリーなんだ。もう、少年の頭はそんな事しか考えられない。少年の手はブラの手触り越しに魅惑のオッパイを握りしめ、頭は由香の胸元に吸い寄せられたままだった。
『ふふ。お姉様は、まださっきの火照りが抜けないみたいですから、安心しててぃぃんですよ』
魅惑の部位を手にしたまま、何がどうなっているのか、頭が混乱する。風呂場では、何があったんだろう。それに、一体何を安心しろと。
『私の下着、抜き取った事は言わないであげますからぁ』
(なっ!)
自分で渡しておきながら、由香は理解しがたいことを言ってきた。
『ほら、今、私の下着を抜き取ったまま、その手に持っているじゃないですかぁ』
(これは、渡された物・・・)
『いいんですか、私の胸から手を離して。抜き取った下着、お姉様に見えてしまいますよぉ』
(まさか)
その、まさかだった。由香の仕草が与えた衝撃からようやく立ち直った沙織が、由香とひそひそ話を続ける少年を凝視していた。
『私から手を離さなければ、大丈夫ですよぉ』
ちっとも大丈夫じゃない。由香の肌と、少年の手の間には、生地1枚とブラジャーしか存在しないのだ。ブラジャーなんて無茶苦茶薄い上に、妙な気分になってしまうほど素晴らしい手触り感がある。そして、少年が手を動かしているわけではないのに、まるで由香の胸を揉みし抱いているような感触が伝わってくる。そう、由香が呼吸するだけでその胸は大きく上下し、少年の手を魅了して止まない。
『手を離したら、見られちゃいますよぉ』
まるで少年に暗示を掛けるように由香が繰り返し囁いてくる。それに加えて由香の胸にある手の平から感じる気持ちよさだけでも、由香に逆らえなくなってしまいそうになる。
『ほうら、お姉様に見られたくないんでしょ。手で、もっとしっかり押さえて下さいよぉ』
(ぐにゅん)
押さえれば、押さえるほど、淫らな塊の中に手が捕らわれてゆく。駄目だと思うのに、指が自分から動き出そうとしている。少年は、必死に自制心を働かせた。いや、自制しているつもりだった。だが、由香の誘惑ですっかりピンク色染め上げられてしまった少年の脳は、端から見れば自分から由香の胸を触っているようにしか見えない事になど、全く思い至らなかった。