初版:2006/11/27
改定:2006/11/29
MEGAZONE WORLD - 二次創作 - 取れない繭

取れない繭 06(翌日、下校時・後編 TypeA)


※ 本作は、とろとろ 氏 「千蟲姫エリヴィラ」への二次創作です。


ver a1.01




少年は遅まきながら失敗に気付いた。後の沙織から逃れるために前に前にと身体が出て、いつの間にか由香にのし掛かるような体勢になっている。これでは、誰だって不審に思うだろう。
「何処か具合が悪いんですか?」

脂汗を垂らして耐える少年の様子が余程おかしかったのだろう。由香が尋ねてきた。官能の塊が服を着ている様な娘に見えるが、実は意外と優しい性格なのかもしれない。沙織の責めにギリギリ耐えながら、少年は何でもない事を伝えようと無難な言葉を探した。しかし、必死に取り繕う言葉を探す少年に更なる魔の手が加えられた。

突然解き放たれた分身が、あろうことか由香の太腿に触れた。

(あり得ない)

バスが揺れるたびに、ピッチリと合わされた由香の太腿に微妙な隙間が出来る。

(繭は服の中だ。それに、由香はスカートを穿いているのだから、腿に触れるわけがない)

だが、亀頭の先に、ハッキリと由香の太腿の感触を感じる。張りのあるその皮膚は、あの時見た由香の太腿そのものだ。そして今や徐々に太腿と太腿が織りなす狭い隙間に、少年の分身が咥え込まれつつあった。

(容態を尋ねてくれている由香が、そんな突飛な事態を黙って見過ごすわけがない)

だが、由香は無邪気に少年を見つめたままだった。それにもかかわらず、少年のペニスは今まさに由香の素股に挟まれていた。綺麗に脂がのって、スベスベに滑る太腿。そして絶妙な弾力で二つの腿はピッタリと閉じられている。

(これは、…、繭の中だ。繭が擬似的に由香の太腿を再現しているんだ)

実際には何も起きていないのに、少年の分身からはリアルな感触が伝わってくる。この混んだ車内では、実際に下半身の方まで見通すことは出来ない。しかし見えないだけに余計、昼間沙織と由香が繰り広げていた痴態が色鮮やかに眼前に蘇る。沙織の脚を割り裂いていた由香の太腿は、艶めかしくムッチリと肉付きが良かった。その、本物の生脚が実際に目の前に有るのだ。

「ねえ、大丈夫ですか」

それに対して、少年は答えることが出来なかった。繭が、今度は前にいる由香の口調を模倣しだしたのだ。少女のセリフに合わせて、少年の分身に加えられる振動が微妙に変化する。まるで、少年の分身が素股からはみ出し、その先っちょを由香が口に咥えているかのように。

下から少年の目を覗き込む由香と目が合うと、その瞬間繭は思いっきり圧搾を強めた。実質、少女の仕草一つ一つが少年を責めている事に繋がった。繭は少年にいかなる弁解を挟む事を許さなかった。

由香が益々怪しみだしている。
何度も振り返って少年に向き合おうとしているが、この混雑では全くままならない。肩から上を回しての会話だった。由香の顎が少年の胸に当たり、こそばゆい。この体勢で話しかけられると、まるで抱き合いながら会話しているのではないかと錯覚するほどの距離なのだ。
その為、前にいる由香が少年の周りに立ち込める香水のような香りに気づいて、それが少年からの匂いなのか確かめていたことにも気付かなかった。由香もまた、まるで沙織のように香りの元を探し始めていた。
いくら混んでいるとはいえ、服の上からであっても鼻を押しつけられるとハッキリと分かる。顔の位置にある柔らかな突起による刺激や、服を通して肌に伝わってくる相手の呼吸などを思わず意識してしまう。
ただ、段々その息づかいが激しくなってくると共に、前にいる由香の体がグンニャリしてきたことに少年は気付いた。由香は、今やその体を少年にすっかり預けてきているのだ。満員の車内で由香は、少年にピッタリと貼り付いた。混雑のお陰で、二人の体が離れることなく圧着されている。

少年は自分が耐えられているのは奇跡だと思っていた。股間のペニスは歓喜の涙をこぼしまくっていた。ペニスを包んだ繭は、劇的な進化を遂げていたのだ。少年がちょっと由香の腰に触れたその瞬間から、繭は少年が実際の様子を確かめることが出来ないのを良いことに、幻覚だと確かめることが出来ない程実感のある、限りなく淫らな刺激を与え始めたのだった。少年の記憶と、今感じる自分の五感全てが巧妙に混ぜ合わされた淫惑的な繭の責めだった。

由香の太腿の間はピッタリと閉じられ、空気など存在しないぐらい密着していた。その狭い間に少年のペニスは挟まれ、由香の太腿が持つ瑞々しい弾力でもって揉みしだかれていた。繭の内部は綺麗に二つに分かれ、左右の素足が与えるであろう感触を忠実に再現している。由香の右腿がペニスを擦り、今度は左腿が擦る。由香が力を込めると、きつくなった素股は亀頭を張りのある腿肉の中に捕らえて離さない。バスの重厚なエンジンが引き起こす振動は、全て太腿の微妙な愛撫に変換された。例え身動き一つしなくても少年の分身は絶え間ない媚肉の蠢きに翻弄された。

決して少年も由香もそんな事はしていないのに、繭はまるで実際にそんな事が行われているかの如きリアルな触感をペニスに再現し続けていた。そんな筈はない、そう理性では分かっているけれども、少年に伝えられる感覚は全く逆のことを示していた。この満員で密着した状況では、自分の分身が、前にいる由香のスカート内部へ本当に潜り込んでいないかなど確かめようがない。何しろ本当に二人は体が密着しているのだ。それだけにとどまらず、制服の中に収まっている筈の分身には、目の前にいる由香へ自分が怒張を突き立てているとしか思えない刺激が次々と加えられていた。

もう前の由香が何か言っているのだけれども、なんと言っているのかサッパリわからなかった。サイレント映画みたいに、何も聞こえなかった。ただ、彼女の口の動きに合わせて、素股から突き出た少年の先端に更なる洗礼が加えられた。由香の素股に収まりきらないほど猛々しくなった少年の分身は、そのはみ出た部分を、何故か彼女の口としか思えない物に含まれていた。由香のしゃべりにあわせて幻の舌が剛直の先端を苛める。バスが揺れて由香の顔が前後するのにあわせて、少年のペニスをグッショリとフェラチオしている幻の唇もペニス先端から根本へと前後した。

前にいる由香がが何か言っているのは間違いない。でも、少年にはもうどうしようもなかった。背後の沙織は、今や少年の耳を食べていた。甘噛みしては、耳の中に舌を窄めて差し込んでくる。差し入れた舌を振るわせながらゆっくり引き出しては、外気に触れて冷える耳管に何度も囁きかけるのだ。

「はやぅ、はやくぅ、えぇふぁやくぅ」

きちんとした言葉にもならない何かをねだり続けていた。少年は今にも崩れ落ちそうだった。だが、混んだ車内のお陰で、倒れることもままならなかった。ただ、揺れの度にその体は少しずつ下に沈んでいった。だから、知らず知らずのうちに、前の由香へしがみついていたことにも気付かなかった。

前の由香は、今や腕の中に居た。少年にすっかり身を任せ、全くあらがう素振りを見せなかった。少年はまるで由香を抱きかかえながら、その素股を汚しているのだった。口が触れんばかりの距離で前の由香と目が合う。今にも逝ってしまいそうになった少年は、無理矢理目をそらした。だが、由香を抱きかかえたまま、目をそらそうとしても無駄だった。少年はかえって不利な状況に追い込まれていた。なぜなら、この姿勢で由香の顔から目をそらせば、見えるのは彼女の胸元だけだった。抱きかかえて背後から胸元を覗くと、普段絶対見ることの出来ない丸い輪郭が奥までハッキリと見えた。着やせしているのか、服の内部に見える双乳が織りなす谷間は結構大きかった。底の方までくっきり見えた。何故か、由香の肌に汗が浮かび、しっとりとしたその脂で滑りがよさそうだということまで、ハッキリと判った。

少年が抱きついた由香の体には、もうまるで力が入っていなかった。少年の腕の力に合わせて、ピッタリと少年に寄り添っていた。少年の体は、前面と後面の両方から淫蕩な塊に挟まれていた。少年を覆い混む、極上の肉体。後から、前から吐息が交互に吹き掛けられる。右耳は背後の沙織から、左耳は由香から舐められていた。全身が少女達に覆われている。少年が視線を動かすたびに、繭の内部はそれに相応しい動きを与えてくれた。由香の胸の谷間をみれば張りのある胸でのパイ擦りが、背中に当たる沙織の胸を考えればしっとりとしたパイ擦りが、見えないはずの由香の腰を見やれば素股が、沙織の手を思い浮かべれば手コキが、由香の顔を見れば沙織とはまた異なる感覚のフェラチオが。

周りの人間からは、少年にちょっとピッタリ女の子が二人くっついているようにしか見えないだろう。髪の長い二人の少女が少年の耳を責めても、上手く髪に隠れて誰にも見えていなかった。そして、少年には、繭が与えてくれる感覚を何でも選び放題だった。少年が性的に意識したものがくっきりと繭内部で再現されるのだ。

だが、車内でこのまま逝ってしまったならば?
限界を超えて達した瞬間に、少年は少女に抱きついたまま痴態をさらけ出すに違いない。絶頂で硬直した腕は少女を放さないだろう。そしてそれは、誰が見ても陵辱しているようにしか見えない筈だ。

ただ、昼食会からひたすら蓄積されてきた快感は想像以上の物になっていた。
もはや少年には我慢することが出来なかった。

後の沙織の責めと、前の由香からの責め、たまたまその二つが合わさった瞬間に、とうとう限界が来た。腕の中にいる由香が下から少年の目を真っ直ぐに覗き込みながら、淫らなキスを仕掛けてきた。右耳から佐織の舌がどんどん脳に向かってニュルニュルと侵入してくる。口は由香に塞がれ、耳は沙織に奪われ、分身は繭が魅せる幻とは思えない由香の太腿に包み込まれた。つま先から頭の天辺までを二人の媚肉で包まれた快楽地獄に、少年は全身を痙攣させた。



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管理人:鷹巣 椎茸