密着してくる由香。少年は、淫らな躯から逃がれられない。 |
///// 以下 その5試作版2です /////
「あら、どうしたの」
あわてて身を捻るようにして由香の目から隠したが、見られてしまったに違いない。
先に教室へ戻っていったんじゃ無かったのか!
「フフ、言ってごらんなさいよ。何・を・していたの」
背筋をゾクリとさせる淫靡な声と共に、由香が近づいてくる。
残り香や、俺の身体に残された感触から、必死に思い返していた由香の身体。
本物の生身は、今まで思い浮かべていた由香よりも遙かに妖艶だった。
「隠しても無駄よ、ほら」
甘い香りとともに、抱きつくようにして近づいてくる由香の姿に、蛇を前にした蛙のように身動き一つ出来なかった。
見られないように腰の後ろへ隠していた俺の右腕が掴むや、高々と目の前にかざしてくる。
「なあに、これ」
言い逃れようのない証拠、ヌルヌルと透明な輝きを発するローションにまみれた5本の指。
「これで何をしていたの」
ちょっと撫でただけでも、魔法の指と化したように気持ち良かった。
その指に、由香の細い5本指が搦められる。1本1本、ネットリと搦めながら手を握りしめられた。
「気持ち良かったんでしょう?」
顔を覗き込むようにして問いかけてくる由香の瞳から、目を逸らせなかった。
「ほら、気持ちいいんだ」
ヌチャヌチャと、ローションを塗り広げるようにして握りしめた手が動かされる。
右手の指5本全てが、しなやかな由香の指に扱き立てられた。
右手から流れ込むぞわぞわとした快感に、また腰が砕けそうになった。
「大丈夫?」
吐息が顔にかかっただけでも、痺れるような快感が身体に走る。
思わず崩れ落ちそうになった俺の腰に、由香の右腕が廻された。
ピッタリ巻き付けられたその腕に、由香から逃れることが出来なくなった。
再び密着した彼女の体。
更にその身体から放たれる甘い芳香が、完全に俺を包み込む。
「顔が赤いわよ」
絶え間なく、リズミカルに揉みたてられる右手。
まるで右手が、もう一つの敏感な性器になったかのようだ。
その右手を由香の指が、ローションのヌルヌルした潤滑と、離れようとしてもクチャッと吸いつくような吸引力で責め立てる。
分身にもこんな事をされたら!そう思っただけで腰から力が抜けて、満足に立っていることさえ出来ない。
床に崩れ込ちそうな俺の身体を、かろうじて由香の腕が支えている。
「口もきけなくなっちゃったのね」
綺麗な瞳に俺を捕らえたまま、由香の濡れ輝く唇が妖しく迫ってくる。
キスが出来そうな距離での囁きの前に、もう何も考えられなかった。
全身の力が抜けて弛緩しきった俺に対しても、由香は責め手を緩めようとしなかった。
そう、ローションで敏感になった右手の指を、ヌチュヌチュ音を立ててヌルヌル執拗に撫で回している。
俺の手に取り憑いたように、由香の指は一瞬も離れない。
「フフ、由香にどうして欲しい?」
///// 以上 その5試作版2でした /////
※ リリース&キャッチにした意味があまり無いような気もするので、書き直すかもしれません。
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