初版:2006/12/16
改定:2006/12/25
MEGAZONE WORLD - 小説 - 電車内誘惑責め

電車内誘惑責め


蠱惑的な少女によって、少年は電車内で一方的な快感を味あわされる


ver 01.03
やっと取り付けた放課後のデートに舞い上がっていたのかもしれない。

気が付いたときには、しなやかな衝撃と共に扉へと押し付けられていた。少年をそんな目に遭わせているのは、目の前へさっと滑り込んできた少女だった。顔は見えないけれども、後ろ姿であっても目立つ容姿。由香の仕業に間違いない。

体をバネのように弾ませて、少年を一気にドアへ押しつけたのだ。混雑した車内でも車両連結部の扉前は、ちょっとした空白地帯になっていた。確かに由香は、ほっそりとした体でありながらも抜群の運動神経を持っている。それにしても後ろ向きのまま体当たりをかませ、一瞬にして少年を壁に磔にしてしまうとは、ただ者ではなかった。

「おはよう」

由香が振り返りながら、思わず吸い込まれそうになる美貌を向けてくる。目の前で躯をそんな風に捻ると、背中から胸へのラインがくっきりと服に現れる。一見ほっそりとした容姿でありながら、要所要所の肉付きが抜群によい。しかもその躯はピッタリ押しつけられていて、彼女の背中から少年を逃がさないという意志をハッキリ示していた。

「挨拶に返事も無し?私のことを考えて、ぼーっとしてたの」

由香は、ある意味有名な娘だった。男を取っ替え引っ替え、とか、付き合っていた男が皆おかしくなってしまうとか、見た目通りの話から、荒唐無稽なものまで数多くの噂が流れている。そんな彼女が昨日、なんだってわざわざ声を掛けてきたのだろうか。

「言ったでしょ。私ねぇ、強い子が好きなの」

どちらかといえば、少年は華奢な方だ。スポーツ選手ではないし、まして拳法とかそういった方面が得意なわけでもない。

「だからねぇ、本当に”強い”子がいいのよ」

由香の綺麗な声は、この車内の騒音の中でも、何故か耳に染み通る。妖艶な躯に相応しい、艶やかな声だった。声を聞いているだけでも、背筋がゾクゾクしてしまう。だからそんな良くない噂が立つのも、もっともだ。もしも今日、沙也香との初デートが無ければ、そのまま話し込んでしまったかもしれない。確かに彼女には、男を引き込む魔力がある。だが今日は、やっと沙也香とのデートを取り付けたのだ。要らぬ誤解を招いて、デートを台無しにするわけにはいかない。

「そぅ、今日デートなの」

何故か由香は嬉しそうにしていた。人のデートが何故楽しいのだろうか?

「それで昨日は冷たかったのねぇ」

別に昨日だけに限った話じゃないぞ。今日も、明日も、これからずっと沙也香一筋に過ごすのだから。

「デート。いいわよねぇ。ただそれは、気が変わらなければの話、よね」

沙也香の俺に対する好感度が、これからもずっと続くかは解らないない。だが、俺の気持ちに揺らぎは無い。全くもって余計なお世話だ。

「そんな先の話じゃないわよ。すぐにでも気が変わったりしないのかしら」

ひょっとして揶揄ではなく、遠回しに誘われているのだろうか。噂はあくまで噂と思うが、君子危うきに近寄らず。とっとと由香から離れよう。

「そんなに急ぐこと無いじゃない。乗降口に近づいていたって、ここにいるのと大した差は無いわよ」

別にそんなことが理由じゃないのだよ。だが、由香の近くから離れたいのに、グイグイ押しつけてくる由香の躯で扉に磔にされたままだ。この状態からは、そう簡単には脱出出来なさそうだ。

「ふふ。放課後までぇ、タップリ時間があるわよ」

(ゾクッ)

由香と話していると、何故か危険な感じがする。普通に会話しているだけなのに、突然背筋に刺激が走って、思わず言いかけたことを忘れてしまう。確か昨日もそんなことがあって、慌てて会話を打ち切ったのだった。だから今日、こんな風にして俺が逃げられないようにしているのだろうか。

「終点に着くまで、まだ時間はあるじゃない。ねぇ、ゆっくりお話しましょう」

そんな長い間一緒にいたら、知り合いの誰かに見られてしまうかもしれないじゃないか。とにかく一刻も早く、体を離さなければ。

だが、スカート越しでも目立つ大きな尻で、少年を壁に押しつけながら由香が妖しく迫る。

「あん」

押しのけようとしただけなのに、由香が妙に艶めかしい声をあげた。そんな声を出されると、目の前の姿をつい意識してしまう。男を虜にするフェロモンを全身から発散させる美しい肉食獣のような少女が眼前にいる。くびれた腰。ほっそりしたウェスト。

「もう、触りたくなっちゃった?」

ムッチリとした腕を掴んでもぎ離そうとする少年の手を見ながら由香は茶化した。タップリとした臀部の感触を、少年の股間に植え付けるように、強烈に擦り付けてくる。彼女の肩を掴んでも、その動きを一向に止めない。このセックスの申し子みたいな彼女を、早く自分の体から引き離さなくては。

「そんなに強く、抱きしめないでぇ」
(違う!)

言葉で少年の動きを牽制する。引き剥がそうとする動きも、抱き寄せようとする動きも、発せられる言葉一つで周りからは違うように解釈されかねない。


下半身で少年を強烈に壁へ押しつけていながらも、上半身を骨のないタコか何かのようにしなわせ、あっという間に少年の首筋へ妖艶な顔を取り憑かせていた。由香の髪から、シャンプーだけとは思えないいい香りがした。

「私の香り、気に入ったぁ?」

首筋から少年を見上げながら、由香は甘く囁く。少年が一瞬鼻腔を脹らませたのを見逃しはしなかった。少年が何をどう感じるか、的確に押さえた彼女の責めが今日も開始された。それ自体が一匹の動物に思える由香の尻が振り立てられ、少年の急所を追い込んでいく。何の加減もなく直接的なその激しい攻めに、由香を抑えようとする少年の手から加わる力が微妙に変化した。同時に、由香の臀部を押しのけようとしていた少年の腰は、何故かその股間を庇うような動きになった。その事を、由香は本能で感じ取った。少年の腰が十分に自分の臀部で蹂躙されたことを見て取ると、次の行為を仕掛けてくる。

「ね、優しくしてね」

由香に揶揄されて、少年はいつの間にか強く抱きしめていた彼女の体を離した。自由になった体をすかさずフルに使って、由香は少年の胸の上で踊るように激しく自分の肉体を揺り動かす。少年が、さっきより更に強く由香の身体を抱き留める事になるのは、当然の結果だった。密着した二つの肉体の間では、ちょっとした動きでも相手の体へ十分伝わるようになった。加えて少年の指は、由香の肉に埋もれるように沈み込んでいた。もう、由香が体の何処を動かしても、少年を簡単に悩殺出来る状況が出来ていた。

由香の腰がそれ以上動かないよう、少年の手が押さえつけてくる。腰に廻された手にも構わず、僅かでも動かせる範囲で大きく張り出した尻を振り続ける。まるで少年が由香の尻を抱え込んで、自ら腰を押しつけているのかと錯覚するような動きだった。由香の尻は動くたびに触れている少年の怒張をその内部へと艶めかしく誘い込む。由香の腰を押さえれば抑えるほど、後背位で襲っているような気分になる。

少年の手が支点となって、由香の腰が動くほどにその上半身も大きく揺れる。みっちりと淫らな肉を纏っているのは尻だけではない。その胸にもたわわな果物が実っていた。揺れる上半身にあわせ、たゆんたゆんと揺れている。服を着ていてもその大きな膨らみは、体の輪郭から思いっきりはみ出しているので、後からでも揺れがはっきりと判る。ムッチリと弾むその二つの塊は、由香の身体とは異なる独自の存在感をその揺れ方で主張していた。体の揺れとは全くリズムが違う。そう、たっぷり実った重みのある塊であるからこそ、こんなふうにゆっさゆっさと揺れるのに違いない。揺れ方だけで、その揉み心地が目に伝わってくるような淫らな胸の膨らみだった。

とにかく、由香の悩殺的な動きを止めなければならない。片腕で腰を抱くように押さえ、もう片方で上半身を押さえる。少年は、由香が思う通りに自分が腕を動かしてしまっているなどとは思わない。車内での責めを防ぐにはそれしかなかった。ほっそりとした由香のウェストのお陰で、片腕でも楽々腰の動きを押さえ込めた。まだ、タップリとした尻肉が蠢いてはいるけれども、前ほどの勢いは防ぐことが出来た。由香のほっそりとした体にもう片方の腕で受け止め、くねるようなその動きを大分抑えることが出来た。

漸く大人しくなった由香は、動き疲れたのかグッタリとし始めた。その重みを少年の腕が支えることになるが、もともと軽い由香の身体だけにたいした事ではなかった。崩れ落ちそうな由香を強引に腕で抱きかかえたように見えるこの体勢が、全て彼女が計算して仕組んでいることに、まだ少年は気付いていなかった。少年は、今や両腕一杯に由香の身体をしっかりと抱き込んでいた。由香が身をくねらせたりする度にそのムッチリした肉体の中の動きが、直接腕の中に流れ込んでくる。由香が身につけている服など、もはや何の意味もなかった。服を着ているのに、その中に隠されている裸身の動きがはっきりと”見えて”しまう。

少年が由香の虜になりつつあるのを見て、次の行動を開始した。

『ねぇ、ここで私が「〜痴〜漢〜!!」って叫んだらどうなると思う?』

まさか、そんなこと。

『少なくとも〜、デートには行けなくなっちゃうねぇ』

それだけのために、そんなことをするのだろうか。でも彼女なら、デートの邪魔をするために、手段を選ばずやりかねないのかも。

「ち(ムグッ)」

本当に大声を上げようとした由香の口を、慌てて反射的に塞いだ。

少年の手を引き離そうとするかのように由香の手が、その上にスッと巻き付く。

「ふぃふぁぁふぅぅ」(痴漢!)

塞がれた口では、殆ど声にならない。少年が益々力を込めて必死に由香に喋らせまえとする。

由香の唇がニヤリと曲がった。

いきなり口を塞いでいる少年の手を、数本の指ごと大きく開けた口中に素早く銜えてしまう。指をいきなりレロンと舐め上げられて、反射的に腕を引こうとするが、巻き付いた由香の腕がしっかりと捕らえて離してくれない。少年の手を引き離すために手を添えたのではなく、しっかり逃がさないために準備していたのだった。そもそも大声を上げるつもりも無かったのに違いない。口を塞ぐ行為を少年に連想させたのも、全て、指を口腔内に捕らえるための狡猾なコンビネーションだった。

一度捕らえてしまえば後は由香の思いのままだった。由香はまだ舌を動かしたりせず、じっくり少年に下ごしらえを加えつつあった。少年は、自分の指が、由香の口の中で徐々に増えてくる唾液の海へと溺れようとしているのを感じ取った。由香の咥内で空気がどんどん無くなってくるのがわかる。指をくわえ込んだ隙間に、熱い唾液が次々充填されてくる。指の皮膚全面が、舌や頬、熱い何かで覆われつつある。

(じゅるり)

口の中で唾液の海が動き出した。直接舐め上げたりせずに、液体を少年の指に巻き付けようとしている。


(じゅるり)(じゅるり)

こそばゆい攻撃を受け続ける唾液の海から脱出しようと、いくら力を込めても由香は少年の腕を放さない。指が、このままでは指が溶けてしまう。大量の唾液の海で少年は自分の指が溶けて、大きさがなくなりつつあるように思えた。それほどまでに、由香の口腔内は大きく、少年の指をすっかり取り込んでいた。

飲み込まれた右腕に少年が意識を奪われる傍らで、由香の手が少年の左手をそっと優しく握りしめた。右手から伝わる経験外の行為に、左手の指が一本一本由香の指に絡められていた事も、全く気にならなかった。由香がぐっと振り向きながら目を合わせてくる。目の奥底を覗き込まれるような凝視だった。意識を目に吸い取られた一瞬に、由香の舌が蠢き始めた。今まで動く、動くと思わせておいて、とっておきの一瞬に攻めてくる。舐め上げられることは十分予期していたのに、不意打ちに近い舌技が少年の指に浴びせられる。

ざらざらした舌が指に巻き付いて喉奥にまで引き込もうとする。抵抗すればしただけ、舌の柔らかなツブツブで指がなぞられる。じっと耐えようとすれば唾液をタップリと纏った舌が蛇のようにチロチロと舐めさすった。沙織の口ではない本当の内部に来ればどんな目にあえるのか、少年の右指にタップリと将来のご褒美を教え込んでいる。強烈な右指への愛撫に、少年の左指もまたしなやかな沙織の指が密かに快感を送り込まれていることは、少年の意識に上らなかった。巧みに右指への責めと同期させた、穏やかながらも深く潜行するその快感が少年の両腕を支配してゆく。今では、もう沙織は少年の手を抑えていない。何時でも右手を引き抜けるのに、少年からはそんな意志がすっかり奪われてしまっていた。

手を解放しても嬲られ続ける少年の右手を見て、沙織は笑みを深めた。もう、少年の右手も左手も、すっかり彼女の支配下にある。邪魔者は、すっかり片づいていた。

「ふふ。ここ、がら空きになったわね」

由香の手が、股間をまさぐり始めた。だが、それを防ぐすべが無い。いつの間にか、手が全く動かせなくなっていた。

「まったく、いやらしいわね」

(……しているのは由香じゃないか……)

「女の腰をガッチリ抱き寄せて逃げられないようにした上、口の中にまで指を入れて嬲りつくすなんて」

(……違う……)

「誰が見たってそうしているじゃない。違うの?」

意志を振り絞って、由香の暖かく蠱惑的な口から脱出を計る。ネットリとした口中からは、じれったいほどゆっくりとしか指が抜けない。引き出した指が外気に触れるとヒンヤリとする。その冷たさまでが、甘美に感じられるほど性感を暖められていた。やっと、1センチほど引き抜くことに成功した。

(じゅびじゅるるじゅびゅるじゅちゅる)

いきなり凄まじい濁音が指に響く。引き抜いた指があけた唇の隙間を使って、由香が強烈な吸引を始める。未曾有の細かな振動が右手を襲う。イヤラシイ音と共に、ジェット噴流が指の間を吹き抜ける。泡がふんだんに混じった高速な流体に覆われる。由香の凄絶なバキュームで、せっかく引き出した指は更に咥内へとくわえ込まれていた。

「きじゅかれちゃうわよ」(きづかれちゃうわよ)

これ以上攻防を続ければ間違いなく周りの人にまで気付かれる。大人しくなった少年の指を、由香の舌が優しくあやした。口との攻防に気を取られていた隙に、股間へ由香の手が伸びていた。金属に触られる感触。少年のチャックに、とうとう由香の指がかかる。だが、そこで手を止め、少年の股間へ手のひらを押しつけたままにしている。

「ねぇ、まだデートに行くつもりなの」
「当たり前だ」
「ふうん。でも、いつまでそんなことを言っていられるのかしら」
「いいから離せ」

じんわり、じんわりと股間に伝わるものがある。服越しに由香の手のひらから熱いものが放たれる。彼女の体温を服越しにも関わらず、しっかり感じてしまう。見えなくても、股間の上に彼女の手が取り付いている様が、暖かさではっきりと判った。

「本当は、もっとして欲しいんでしょ」
「(うぅっ)」
「あら、威勢のいいお返事はどうしたのかしら」
「・・・」

クン、と一目盛り下げられた。チャックに目盛りなど無いが、小さな金具一個分だけ、確かに下げられた。金属と金属が当たって発する音が、硬直した股間へ直に伝わる。クン。また一段。焦らすかのように、由香の手はゆっくりとジッパーを下ろし続ける。少年には、これを防ぐ手段が無いことを確信した動きだった。逆らえないことを少年に思い知らせるように、一つ一つ丁寧にジッパーを下げる。その沙織の手に気を取られている少年には、彼女が反対の手でスカートをたくし上げ始めている事に気付かなかった。

「駄目よ、抵抗しちゃ」
(クッ)

少年がどんなに左右に腰を動かしても、由香の手はベッタリと股間に熱く貼り付いたまま離れない。それも通り、少年の腰は由香の尻で包み込まれているのだから。傍目には少年が尻に激しく腰を打ち込んでいるように見えるかもしれないが、沙織の発達した臀部に少年の股間が食われようとしていた。

「どうしたの。狭いそこから出したくないの?」
(出したい)

激しく手を動かしても、甘く、甘〜く囁き続けることを由香は忘れない。開いたジッパーの中に突っ込まれた沙織の手首と少年が最後の攻防を繰り広げていた。

「ふふっ。ねっ、ヌルヌルなんでしょ」
(やめて)

恥ずかしい事じゃないのよ〜、みんなそうなっちゃうのよ〜と子守歌のように囁きかけながら手でまさぐるのを止めない。少年は必死に防いでいるつもりだったが、既に由香の口から解放されかけているのに、自らそこに指を入れているという事にも気付かないほど官能に毒されていた。

「いいわよ、私の手で扱いてあげるから」
(ヒイイッ)

その中ではヌルヌルの下着にまみれた逸物が猛り狂っていることを知っているのか、最後の下着一枚の上から、いたぶるように撫で回す。

「我慢汁にまみれている方が気持ちいいわよ」
(あ、ああぁぁぁぁ)

分身に満遍なく塗り込むように、ほっそりとした指で握り込んでくる。

「どぉ、私の手。気持ちいいんじゃない」
(限界だ)

少年の下半身で、由香の手が激しく暴れまくる。手管に長けた由香が、今までの穏やかな動きから一転して、快感を爆発的に発生させる。

「ね。ほら、感じたままをいいなさいよ」
(も、もう)

限界を察すると、ピタッとその動きを止める。ビッショリと濡れてしまった下着から、少年の分身がいかに歓喜の涙を流しているか知りながら、彼女は意地悪な寸止めを繰り返した。

「言いたくないの?」
「・・・」
「それとも、自分の状態を口に出したりしたら、もう我慢出来なくなっちゃいそうなのかしら」
「・・・」

両手でも数えられない程の寸止めを繰り返した後、由香は餌をちらつかせ始めた。

「我慢強いのね。でも、もうデートなんかやめて、由香と気持ちいいコトしようよ」
「・・・」

そうだ、俺は沙也香とデートに行くんだった。なんとしても耐えなければ

「思ったとおり、強いのね。でも、どうされたいか正直に言ったら、由香が手だけじゃなくて、もっと素晴らしいご褒美をあげるわよ」
「・・・」

駄目だ。今の気持ちを口にしてしまったら、二度と沙也香とデート出来なくなる気がする。

しゅっ

「欲しくない、私の素股。この太腿に挟まれると手よりもイイってみんな言うよ?」
(・・・言ったら・・駄目だ・・・でも・・・)

由香は、少年が逝く寸前の絶妙なタイミングで手を止めてしまう。

「ね、正直〜に言ってご覧なさい」
(・・・うあぁ・・やめて・・・やめないで・・・)

ニチュ〜〜〜〜〜チュルン

ちょっとだけ扱いては、言葉で少年を嬲る。

「言いたくないの?」
(・・・由香の責めを・・・ああ、気持ちイイ・・・なんとか・・・我慢・・・)

破裂しそうな感覚が少しでも弱まると、すぐに焙るような手淫を行ってくる。常に限界ギリギリに追い込まれてしまう。

「壁際で女の子をギュッと抱きしめて、声が出せないように口に指まで突っ込むような、イヤラシイ事をしているくせに」
(・・・本当だ・・・俺が、自分から・・・手が・・・止まらない・・・)

もう、少年の手は由香の身体から離れなくなっていた。どんどん由香の淫らな躯の中へ、手が埋もれてゆく。

「ふふっ。君の反応、もう全部覚えたわよ。だから、何を考えているかなんて、由香には簡単にわかるのよー」
(・・・そう・・・・いやらしいこと・・・したい・・・)


しかし。


プシュー

終点に到着した電車の扉が両サイド一斉に開く。

「あらぁ、もう終点」

由香は素早く少年の股間を隠してやった。

「残念。いいところで時間切れになっちゃった」

いつもの駅に着いたことなど、もう少年の脳には全く伝わらなかった。

「ふふっ。続きは学校でね」

半ば放心状態の少年を置き去りにして、由香は腰を見せつけるように振りながら歩き去った。



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管理人:鷹巣 椎茸